医学部

医学部カリキュラム

MDプログラム2011

  1. アウトカムと呼ぶ学生が最終的に到達すべき医師の持つべき実践する力を基に構築された知識・技能・態度の統合
  2. 高度先進医療、地域医療、外来医療、海外臨床研修(一部学生)など現代の医師が行う医療の場で医療実践力学修
  3. 医学の対象であるヒトと医療者として接する人の正常と異常の統合的学習を通じた全人的医療の実践力学修
  4. 科学的思考力・臨床的思考力の統合
  5. 医師としての素養、使命感、態度、倫理観、言語・文章作成・情報交換、専門的国際コミュニケーションなどを学年縦断的に学ぶカリキュラム
である。
Read More 実際のカリキュラムは学年縦断カリキュラムと各学年を前期後期に分けた教育単位(セグメント)で構成される。セグメントは第4学年までの各学年を4~7月の前期、9月以降の後期に分け、第5学年~6学年前半を臨床実習のセグメント(セグメント9)、そして第6学年後期を総まとめと卒業認定のセグメント10 に分かれている。

セグメント1-3

第1学年に入学してから第2学年前半までの3つのセグメントは人間の基本的構造と機能を学ぶ教育単位である。学生の学ぶ視点に立って、セグメント1は人の最小単位である細胞、セグメント2は臓器・器官、セグメント3は人体全体の構造と機能を学ぶ構成になっている。

セグメント4-7

臓器・器官系の正常と異常を統合的に学ぶ。具体的には循環器系、消化器系、生殖器系などの臓器系、神経系、内分泌系、代謝系などの機能系、妊娠・出生・成長・成熟・加齢などの人体の時間軸、そして感染、免疫など全身的変化などの基礎・正常と異常・病態・疾患・治療を学ぶ。

セグメント8

社会と医療(公衆衛生、医療システム、医療安全、国際医療、医療法規など)を学ぶと共に、臨床入門で医師としての考え方(診断・治療の進め方)、基本的診察 技能、診断・病態・疾患を理解する検査・画像・病理判断、臨床全般におよぶ医療(麻酔、救急、東洋医学)などを学習し、翌年に始まる臨床実習への準備を完 成させる。セグメントの終了時には、4年間の学習の総括となる、共用試験(Computer-based testing, CBT、および客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination, OSCE)と問題解決能力(Problem-solving ability test)、臨床診断学各論試験などを通じて、全国と大学の基準で、臨床実習に進むための基本的知識・技能・態度を修得したことを確認する評価がある。

セグメント9

本学が有する3つの附属病院(東京女子医科大学病院、東医療センター、附属八千代医療センター、附属青山病院)および多数の診療施設だけでなく、地域医療を実施研修の場として、学生の診療能力を高める実習を行う。国外での臨床実習、基礎医学での研修もこの期間に行われる。

セグメント10

6年間の学習のまとめと、卒業認定のための評価を行う。

また、学年縦断的に行われるカリキュラムは以下の5つである。

「至誠と愛」の実践学修(旧:人間関係教育)カリキュラム:
医師となるべき態度、専門職としての使命感、倫理観、協働、医療における対話(コミュニケーション)など、医師としての人間性を醸成するカリキュラムである。講義だけでなく、体験、実践、ロールプレー、ワークショップなど様々な教育法で、学生自身が気づき、意識し、自分が変わることを目指す。
基本的・医学的表現技術:
主として文字、文書によるコミュニケーション能力を開発する。入学時は、自分の表現、文章表現、その後科学的レポート・報告書の作成、高学年では診療録、患者要約、診療情報提供書などの医療文書作成など、専門職としての文書作成、表現技法を基礎から学ぶ。
国際コミュニケーション:
英語を用いた専門的コミュニケーション能力開発を目指す。医学英語を目指す基礎を第1学年で学習し、第2学年以降は英語による患者とのコミュニケーション・ 診療ができることを目指す。第5学年では学生の約4分の1が短期国外留学に出ることから、国外でも医療者・患者との英語による意思の疎通を到達目標とする。
情報処理・統計:
パソコンの使用法から電子化された診療録の使用まで、医学の学習と医療で使用する情報機器、情報処理技術を自由に使えることが一つの目標となる。一方で医学・医療では情報の確かさを検証するために、生物統計、医学統計、疫学などを適切に使用する知識と技能が必要で、そこでは情報処理技術の活用が必要である。このカリキュラムでは、学習進度に合わせて情報処理と統計を学ぶ。
研究プロジェクト:
学生全員が、科学的プロセス・思考力を修得するために、第3学年後期に研究プロジェクトを実施する期間を設ける。ただし、興味のある学生はそれ以前に、あるいは期間を過ぎた後も継続できる。学内の基礎・臨床教室・研究所などで広く科学的活動に触れる機会を持つカリキュラムである。

新カリキュラムでは、これらのカリキュラムのほかに選択科目が用意されている。人文科学、医学、科学など様々な選択が可能である。

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