防災対策・災害支援
防災対策
東京女子医科大学では、日頃より患者、学生、教職員の安全を第一に考え、防災対策に取り組んでいます。
2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、防災マニュアルの改訂、緊急時の連絡体制を見直し、設備や備蓄品の拡充、学生・教職員への教育などさらに強化させました。
河田町キャンパスにおいては、病院に特化した病院防災・減災対策支援室を設置し、災害対策実務部会を開催し、各病棟・部署における実地予行演習を実施、現在では、災害実動チームメンバーを構成し具体的な行動の実現訓練を行っています。
本学の防災に対する考え方と具体的な取り組みについてお伝えします。
主な災害用設備や備蓄品
以下の表は、本学の主な災害用設備や備蓄品の一部です。
区分 | 品名 |
---|---|
飲食料 | 非常食、飲料水 |
居住 | アルミ製保温シート・毛布、ブルーシート、マットレス |
救出 | 万能斧、ハンマー、バール、スコップ等 |
学内AED配置図
東日本大震災支援活動
東京女子医科大学病院では東京女子医大災害派遣医療チーム(東京DMAT)が被災地に派遣され、被災直後の医療支援にあたるなどいろいろな取り組みが行われました。
我々の総合診療科でも所属学会である日本プライマリ・ケア連合学会による東日本震災支援プロジェクト(PCAT)に医師を派遣しました。被災地では医療需要が多岐にわたり、今後もプライマリ・ケア医が貢献できることが多いと思います。詳しくは日本プライマリ・ケア連合学会のホームページをご覧ください。またPCATへの寄付金も募集中です。
ー茨城県常総市ー災害医療支援活動(八千代医療センター)
2015年9月10日(木)に発生した茨城県常総市の鬼怒川堤防決壊に係る地域災害に対し、八千代医療センターは医療活動を支援するため、災害派遣医療チーム(DMAT)を派遣し、災害医療支援活動を行いました。
9月11日(金)早朝、八千代医療センターの救急科医師2名、総合診療看護師2名、臨床工学技士1名、事務員1名の計6名からなる災害派遣医チーム(DMAT)は、千葉県知事からの派遣要請を受け、ドクターカーで災害の地に向かいました。
およそ2日間に亘り、災害現場で医療を必要としている多くの被災された人々を医療設備の整った病院などへ搬送するなどの災害医療支援で活躍し、9月12日(土)深夜に役割を果たして無事帰還しました。
当センターは、DMAT隊を擁する災害拠点病院として、近隣都県に於ける災害医療に対しても積極的に医療チームの派遣・支援を行ない、災害に強い病院として皆様の頼れる病院を目指して参ります。
千葉県 台風15号による災害派遣(東医療センター・八千代医療センター)
2019年9月9日、関東上陸時の勢力では過去最強クラスとなる台風15号が千葉県千葉市付近に上陸し、関東では公共交通機関の運休が相次ぎ、運行再開後も電車の混雑により登院できないスタッフもおり当院の診療体制にも大きく影響しました。 そんな中、DMAT派遣要請を受けて東医療センター・八千代医療センターのDMAT隊を派遣しました。
3日間に亘り、スクリーニング、病院支援(通信・情報収集・各種調整)および転院搬送支援指揮所の運用、保健所との調整業務、避難してきた患者の搬送、被害状況確認などを行いました。
訓練や研修などで各々が研鑽しておりますが、予備知識はあっても実際は想定外のことが多くありました。今回の派遣経験を当院の災害対策に還元し、災害拠点病院としての機能強化につなげていき、また地域医療が途絶えぬよう力になりたいと思います。